ICD制度協議会は 1999年の発足以来、加盟学会の協力をいただきながら本邦における感染対策・制御のレベルアップに向けた活動を続けてきました。2019年1月現在、加盟学会数は26になり、ICD有資格者は9,362名となっております。発足から20年を迎える中、本協議会の活動の現状を把握するとともに、今後の活動の在り方に関して考察する目的でアンケート調査を実施させていただきました。皆様方のご協力により短期間で2,629名の方々にご回答いただきました。ご協力誠に有難うございました。
医療機関における感染対策・制御の問題は、医療の質の基本であるとともに危機管理の視点からも重要です。特に近年、市中感染型耐性菌の出現と増加が報告される中、市中から院内への耐性菌の持ち込みという問題も生じてきました。このような背景の中、2016年には関係閣僚会議から「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」が発表され、ICD制度協議会に求められる責任は益々大きくなってきている状況です。ICDおよびICD活動のさらなる質の向上は極めて重要なテーマであり、本協議会でも継続して議論していきたいと思います。
以下に本アンケートの結果をまとめさせていただきました。この結果を踏まえて、ICD制度協議会の今後の在り方に関して新規に将来検討委員会を立ち上げ、活動の方向性等に関して具体的に議論して行きたいと思います。ICD制度協議会の益々の発展のために引き続きご理解とご協力を宜しくお願い申し上げます。
ICD制度協議会 議長 舘田 一博
回答者数:2,629名
アンケート実施期間:2019年4月1日~5月7日
日本感染症学会:32.9%
日本呼吸器学会:8.8%
日本環境感染学会:8.7%
日本外科感染症学会:8.6%
日本化学療法学会:8.1%
日本救急医学会:7.9%
日本小児感染症学会:7.1%
日本集中治療医学会:3.1%
日本有病者歯科医療学会:2.1%
日本骨・関節感染症学会:1.8%
日本結核病学会:1.4%
日本性感染症学会:1.3%
日本歯科薬物療法学会:1.1%
日本口腔感染症学会:1.1%
日本細菌学会:1.1%
日本麻酔科学会:0.9%
日本ウイルス学会:0.8%
日本眼感染症学会:0.8%
日本臨床微生物学会:0.6%
日本医真菌学会:0.4%
日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会:0.4%
日本ペインクリニック学会:0.3%
日本臨床寄生虫学会:0.3%
日本寄生虫学会:0.2%
日本リウマチ学会:0.2%
感染防止対策加算1を取得:58%
感染防止対策加算2を取得:23%
取得していない:19%
取得している:13%
取得していない:76%
将来的に取得したい:10%
1位 | 病院感染対策の立案と実施(20.3%) |
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2位 | 病院感染多発(アウトブレーク)時の対応(18.2%) |
3位 | 職員の教育・啓発(18.1%) |
4位 | 病院感染の実態調査(サーベイランス)(14.9%) |
5位 | 対策の評価および対策の見直し(14.5%) |
6位 | 伝染性感染症発症時の対応(14.0%) |
1位 | 診療報酬加算としての要件(27.4%) |
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2位 | 国家資格としての認証(24.0%) |
3位 | 施設内での肩書・役職(22.7%) |
4位 | 昇進のための要件(16.4%) |
5位 | その他(9.5%) |
3回以下:87%
4~6回:12%
7回以上:1%
1位 | 要点をまとめた資料を配布する(24.5%) |
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2位 | e-learningを行う(20.5%) |
3位 | DVDでの復習を可能とする(18.5%) |
4位 | 理解度チェックのための設問を用意する(17.4%) |
5位 | 特に必要ない(12.8%) |
6位 | その他(6.1%) |
もっと厳しくすべきである:18%
今のままで良い:79%
もっと緩くすべきである:3%
もっと厳しくすべきである:12%
今のままで良い:80%
もっと緩くすべきである:8%